「なんとなく不調」の対策に!セルフお灸を体験

お炙り

 先日友人たちと話していて共通の悩みだったのが「夜中に起きてしまって、それからなかなか眠れない」こと。熟睡できなければ朝の目覚めも悪く、疲れがとれないまま仕事を開始させることに。
ぐっすり眠りたい!と色々調べて、ちょっと興味を持ったのが「セルフお灸」。
ちょうど冬の養生に適したお灸についてのレッスンを見つけたので、そこで3つのツボを勉強し、家でも復習してみました。

自然治癒力を高めるお灸

肌炙り

改めて、お灸の概念をおさらいします。

お灸はヒトのカラダに点在するツボによもぎの葉の裏の綿毛だけをとり出したもぐさを置き、火をつけて、ツボをあたためることで血行をよくし、ヒトが持っている自分で治そうとするチカラ、自然治癒力を高めて、カラダにおこっている症状を改善します。  

出典:せんねん灸ホームページ「お灸がたどってきた道」

 その歴史は2000年以上。明治時代、東洋医学から西洋医学への転換期を迎えるまで、お灸は漢方とともに長く日本の医療を支えてきました。また現在、もぐさを使ったお灸は、アフリカの結核予防に使われ、感染症予防としても役立っているようです。
私のお灸との出合いは小学生の頃で、母親が時々使っていました。スライスしたにんにくの上にもぐさを乗せるやり方で、私の中ではお灸=ぷうんとするにんにくの香り、というイメージ。見るからに熱そうだったのに、母は「効く~」と気持ちよさそうにしていたのを覚えています。
この頃、よく漢方薬も飲んでいましたが、今思い返してみるとこの頃はちょうど、母親にとって更年期。微妙な年頃の体調の変化を、東洋医学の力で対処していたのですね。

冬にケアしなければいけない腎と脾

 冬は五臓の中で“先天の精”と言われている「腎」が消耗する時期。この時期は働きすぎず、体を整えなければいけないそうです。消耗してくる腎を補うのが「脾」。どちらも補うことが冬のケアに必要と言われています。
さっそく、お灸を使ってみます。今回使ったのは煙の出ないお灸「せんねん灸の奇跡 レギュラー」で、効果についてはせんねん灸のホームページも参考にしながら勉強してみました。

せんねん灸ホームページ
https://www.sennenq.co.jp/

3つのツボにさっそくお灸を貼ってみる

湧泉 ゆうせん

 まずは足の少陰腎経「湧泉(ゆうせん)」。
ここは、腎の経絡(気と血の通路で五臓六腑と頭、体幹、四肢、体表を結んでいる)のスタートライン。足指を曲げた時、第2、第3指の間で、折り曲げてへこむところです。
効能は、体のだるさをやわらげ、足の冷え、不眠にも効果があるとされています(せんねん灸ホームページより)。

太白

次に足の太陰脾経路「太白」。

 足の内側で、第1指の関節の、ちょうど外反母趾になっているでっぱりのかかと側です。脾の経絡の一番大切なツボです。胃腸の働きが活発になる、冷えやむくみの改善に効果があるとされています(せんねん灸ホームページより)。

三陰交

 そして、足の太陰脾経「三陰交」。内くるぶしの真ん中から指幅4本分の幅をとって、オスと少しへこんで痛いところです。女性に大切な「肝・脾・腎」の3つの経絡が交わるツボです。
ホルモンバランス、成長、加齢に関わる調節機能を整え、女性の生理にともなうトラブルを改善するとされています(せんねん灸ホームページより)。
3か所貼ってみて、足がじんわりぽかぽかしてきました。一番熱さが伝わったのがこの三陰交でした。熱さを感じるのは「効いている」証拠のようです。逆に湧泉と太白は、なんとなく熱いというレベルでした。継続してやっていく必要がありそうですね。
経絡の通りが悪いと冷え性になりやすいのですが、毎日1回、継続していくことにより、よく眠れるようになるとのことです。

まとめ

 レッスンで、すでに半年以上続けている人にお話を伺ったところ、手足の冷えが気になっていたけれど、お灸を続けることによってぐっすり眠れるようになったとのことでした。また、「妊活」のためのお灸について勉強したい、という方もいらしていました。
夜の熟睡に効くなら私も続けてみようと思いますし、女性特有の悩みに働きかける三陰交は特に注力してみたいと思います。

 文/鈴木亜希子

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