アラフィフ女性におすすめ!骨密度測定で骨のお勉強を

 同世代の友人に「最近、年々身長が低くなってきているのよね。齢のせいかな」と話したら「一度骨密度測った方がいいよ!女性は骨粗しょう症にもなりやすいのだから」と言われたアラフィフの私。その友人は定期的に骨密度を測定しているとか。
年に一度行う健康診断のオプションで骨密度測定があることは知っていたのですが、身長が毎年数ミリ単位で低くなったとしても特に日常生活に全く支障はないし、誤差の範囲としか認識していませんでした。
そこで今回、友人の言葉をきっかけに、初めて骨密度を測定してみました。

骨密度は50歳前後から低下

 骨密度を測定する前に、予習としてネットで調べてみました。骨粗しょう症は骨密度が低下し骨折しやすくなる病気で、加齢により発症しやすくなるとか。骨の成長には女性ホルモンが影響しているため、女性ホルモンが低下する閉経後になると骨粗しょう症へのリスクが高くなると言われています。

骨密度は女性の場合、18歳くらいでピークに達します。そののち40歳代半ばまでは、ほぼ一定を維持しますが、 50歳前後から低下していきます。 加齢によって骨密度が低下するのは、女性ホルモンの分泌量減少に加えて腸管でのカルシウムの吸収が悪くなったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなるなどの理由があります。また、若い頃よりも食事量や運動量が減るといった生活習慣の変化も関係します。 加齢とともに生じる生理的な変化は、ある程度やむ得ないことかもしれませんが、できるだけ若い頃から、食事や運動に気を配ることで骨密度の減少を抑えることはできます。 出典:骨粗しょう症(骨粗鬆症)ホームページ/いいほね.jp

 50歳前後と言えばまさに更年期真っ只中のお年頃。骨粗しょう症は高齢者になってから気を付ければいいという私の認識は間違いでした。齢を重ねるとどうしてもつまずいたり転びやすくなったりして、骨折の原因になることも。40歳代後半から骨密度を意識した生活を送ることが必要であることがわかりました。

測定自体は数十秒で完了、看護師からの説明も

 測定に伺ったのは、仕事関係で時々前を通りかかる施設。500円(税込)で測定ができるということで、立ち寄ってみました。ちなみに今回は簡易的な測定を選びましたが、医療機関でDXA(デキサ)法と呼ばれるレントゲン検査で精密に検査する方法もあります。
簡単な問診票に記入した後、椅子に座り超音波でかかとの骨の骨密度を測る機器に片足を入れて測定します。所要時間は30秒程度。超音波なので被爆のリスクはなく、痛みもありませんが、裸足になりやすい服装で受けたほうがスムーズに進みます。
測定が終わるとまもなくして結果が出て、担当の看護師から数値について説明がありました。

「スティフネス」とは今回測定した骨密度の指数のこと。この数字が高いほうがよいということになります。私は83で、同性の20歳日本人の91%でしたが、同年齢の平均値に比べると105%で若干高く、問題ない範囲の骨密度という結果をいただきました。

「食事・日光浴・適度な運動」日常生活で骨を元気にしよう

 同年齢の日本人女性平均値に比べて良い数値だったことから、看護師からは「普段から食生活に気を付けていらっしゃるのですか?」と聞かれ「三大栄養素はバランスよく摂るようにしています」と回答しました。お酒は好きですが、それ以外は普段から食生活はある程度気を付けており、タンパク質は肉だけでなく魚からも意識して摂るようにしています。

健康な骨をつくるために必要な栄養素といえばカルシウムがまず思い浮かびますが、看護師によると、そのカルシウムと合わせてビタミンD、ビタミンKを摂ることが必要とのこと。
それぞれの代表的な食材はこちらです。

カルシウム・・・牛乳、ヨーグルト等の乳製品、豆腐、納豆等の大豆製品、ひじき、切り干し大根等の乾物、小松菜、水菜等の野菜
ビタミンD・・・生サケ、サンマ、マイタケ等
ビタミンK・・・小松菜、ほうれん草、納豆等
ビタミンK・・・小松菜、ほうれん草、納豆等
ビタミンDは日光に当たることで体内でも生成されます。1日15分程度は日光を浴びるようにアドバイスを受けました。
また、運動によって骨にある程度の負荷をかけることが骨を強くするという効果も。

運動がなぜ骨密度の維持や上昇に効果があるのでしょうか。

それは、骨には負荷がかかると、その負荷に応じて骨自身を強くする仕組みがあるからです。運動をするとその刺激を受けて骨にカルシウムが沈着しやすくなったり、血流がよくなることで骨をつくる細胞(骨芽細胞)が活発になります。そのため、普段から骨に適度な負荷をかけ続けることが、強い骨を保つのに必要です。 出典:骨粗しょう症(骨粗鬆症)ホームページ/いいほね.jp

 骨を強くするエクササイズとして知人が実践しているのが「かかと落とし」。スーパーでのレジ待ちや信号待ちの際に、つま先立ちをしてから勢いよくかかとを落とすというエクササイズをやっているようです。これについては、毎日50回の「かかと落とし」と理学療法士による週に1回の指導下による運動で、閉経後6年以上経過した女性の骨密度維持効果があるという報告もあります。

※Jpn J Rehabil Med Vol.53 No.2 2016「特集 ロコモティブシンドローム・運動器疾患のリハビリテーション-up to date-」

身長が少しずつ縮んできた、更年期症状が出始めたと思ったら、まずは簡易的な骨密度測定を。日常生活のちょっとした工夫で骨を健康にすることができますので、できることから少しずつ始めてみましょう。

 文/鈴木亜希子

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