最低限の経費で効率的に情報を収集してみよう

 新聞の購読者数が減り、それにともない発行部数も毎年減っています。日本新聞協会が毎年発表しているデータによると、2010年の発行部数が約4,932万部なのに対し、2020年は約3,509万部と30%近く減少。各種メディアの記事が集約されているポータルサイトが充実していることから、新聞もネット上で読む方が増えてきているのかもしれません。
しかし各WEBメディアは、途中まで無料で読めるものの、読み進めていくうちに途中から有料になり、肝心の情報が読めなくなることもあります。これではきちんとした情報収集にはなりません。とはいえ、メディア毎に有料会員になるのも現実的ではない気もします。
そこで、本記事ではPRコーディネーターとして日々各メディアをチェックしている筆者が実際に情報収集に有料会員登録しているおすすめメディアを厳選してご紹介します。

ビジネスパーソンが1紙全国紙を選ぶなら!「日本経済新聞電子版」

 日本経済新聞は5大全国紙(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、日本経済新聞)の中でも発行部数が4位ですが、他紙に比べて経済・企業情報が充実しており、スタートアップやAI、IoTなどテック系の情報もよく掲載されています。
管理職以上になると購読率が少しずつ高くなり、役員、社長クラスはほぼ必ず読んでいるというのが個人的な印象です。
また、個人で購読していなくても、会社として日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタスも一緒に定期購読している傾向があります。
電子版はスマホのアプリでも読むことができ、記事によっては日経産業新聞や日経MJから転載されている記事もあるので、電子版の会員になれば日経関連記事を効率よく読むことができます。さらに、日経ビジネス電子版の有料会員限定記事を月3本まで閲覧することもできます。
有料会員は4,277円/月と、他紙に比べて高いのですが、自社を取り巻く環境、業界についてまめに情報を収集しなければならない立場にある方でしたら、ある程度の自己投資も必要でしょう。
ちなみに、他の全国紙電子版の料金は以下のとおりです。こうしてみると、朝日新聞はお手頃価格ですね。私も、追加で朝日新聞の980円コースを検討中です。

朝日新聞 1980円(50本まで980円)/月
毎日新聞 1078円/月
読売新聞 電子版は紙の購読者向けのサービス。紙は4400円/月
産経新聞 1980円/月

記事そのものと、それに対する各業界に精通した会員のコメントを読めるのが面白い!「NewsPicks」

 ユーザー数640万人以上、有料会員数約18万人のNewsPicks。こちらはソーシャル経済メディアと謳っており、自社オリジナル記事を発信している他、各主要メディアのポータルサイトとしての役割も持っています。
最大の特長は、各記事に対し、登録会員やNewsPicksの記者が、記事に対して実名でコメントしているのを読めること。会員の中には名だたる企業の役員、役職者やマーケター、コンサルタントも多く、記事を読んだ後にこうした方々の示唆に富んだコメントを読むのも楽しみのひとつとなっています。
他のメディアに比べて若年層の購読者も多く、就職活動中の情報収集に役立てている大学生が多いのは、このようなコメントを読むことで、情報に対するさまざまな見方を学べるというのが大きな理由かもしれません。
オリジナル記事は全体的に読みやすく、グラフィックや表を効果的に使っているので、パワーポイントの資料を読んでいるようにすらすら読めます。上場企業や大企業の記事が多いですが、WEBで有料購読をひとつ選ぶなら、NewsPicksはかなりおすすめです。
有料の「プレミアム会員」は月々1,500円。年間契約では15,000円です。

美容室の必須アイテムを個人で!「dマガジン」

 dマガジンは、月額440円(税込)で色々なジャンルの雑誌700誌以上が、PCやスマホ、モバイル端末で手軽に読むことができるNTTdocomoのサービス。美容室でも、雑誌ではなくiPadなどのモバイル端末でdマガジンを使い、自分で好きな雑誌を読めるようにしているところが増えていますね。巷で長い間多くのみなさんがモヤっとしていた「私が読みたいのはこれじゃない問題」も解決できたと、大変好評のようです。
しかし、このdマガジン、効率よく情報収集したいビジネスパーソンも絶対登録すべきです。なぜなら週刊ダイヤモンド、週刊エコノミスト、週刊東洋経済、PRESIDENT、Forbes JAPAN、Newsweek等、主要ビジネス雑誌を読むことができるからです。勉強法やビジネススキルの特集、あらゆるテーマでのランキング特集、業界の特集などそれぞれメディアの特長を生かしたさまざまな特集がある他、社長インタビューや対談も、その雑誌の編集方針や切り口に合わせて深堀してくれています。色々な雑誌を、自分が興味ある特集の号だけ読むことができる手軽さも魅力ですね。
たった440円であらゆる情報が入手できるのです。美容室に行ったときだけでなく、ぜひご自身の普段の情報収集に取り入れていただきたいです。

まとめ

 いくつものメディアがある中で、私が実際に会員になっていて、仕事に役立てている3つをご紹介しました。
いつでもどこにいても簡単に情報が入手できる時代、たまたまスマホを見たら、たまたまポータルサイトを見たら目に入ってきた情報だけで満足している方もいらっしゃるかもしれません。でも、意識して、可能な範囲での対価を払って情報を取りに行くこともぜひ実行してみてください。

 文/鈴木亜希子

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